頭皮に細菌は必要?

癜風菌(でんぷうきん)という細菌は、皮脂を栄養分として取り込んで、脂肪酸を作り出し、その脂肪酸が皮膚細胞の分裂を活発にします。
そして、頭皮の新陳代謝のサイクルのスピードを速めさせて、その結果、大量のフケが発症してしまいます。
癜風菌は、皮膚常駐菌と呼ばれていて、常に頭皮に住みついているのですが、この皮膚常駐菌のバランスを保つことで健康な頭皮環境を維持し続けることができます。
また、人間の頭皮に住みついている細菌というものは、癜風菌だけではありません。
私たち人間は、体全体の皮膚の表面に数億~数十億もの細菌が住みついています。
一見、細菌がそんなにたくさんいて大丈夫かと不安になる方もいるかもしれません。
しかし、以外にも、この細菌たちによって私たち人間の体は、外的などから守られているという事実もあるのです。
このように人間にとって必要な細菌もいれば、少し厄介な細菌もいます。
それが、最近の若者などに多く見られる皮膚ダニと呼ばれる皮膚常在菌です。
基本的に、この皮膚ダニも癜風菌と同じように、頭皮から分泌される皮脂を栄養分にしているたり、皮膚細胞内の栄養分を吸い取ったりして生息しているようなので、脂性などの人は、十分に注意する必要があります。
人間の体には、様々な細菌が住みついていますが、皮膚ダニは、約90%以上の人の頭皮に住みついています。
そして、その皮膚ダニには、皮脂腺に住みついているのもと、毛穴の奥の毛根部分に住みついているものがあります。
まず、皮脂腺に住みついている皮膚ダニですが、こちら皮膚ダニは、皮脂腺の栄養分を吸い取って生息しています。
つまり、皮脂腺から分泌される皮脂量が多いと皮膚ダニも増殖します。
このように皮膚ダニ自体の数が増殖してしまうと、その周辺の皮膚が、炎症を引き起こすことがあります。
中には、顔の表面にも住みついていることがあるので、顔の皮膚などを乾燥肌にさせたり、肌荒れを起こしてしまいます。
また、もう一方の毛根部分に住みすいている皮膚ダニは、髪の毛を発毛させるために必要な栄養分を毛根部分などから吸い取ることで生息しています。
毛根部分に住みすいている皮膚ダニが増殖すると皮膚細胞が弱体化してしまい、抜け毛などの症状が発生する危険性があります。
皮膚ダニは、卵を皮膚の毛穴の入ったすぐ下くらいに、小さな穴を開けて、その中に数十個の卵を産みつけます。
皮膚ダニの大きさは、約0.1~0.5ミリくらいで、結構小さいですが、目に見えるくらいの大きさに成長します。
成長して大きくなった皮膚ダニは、夜行性で夜中に寝静まってから皮膚表面出てきて、頭皮で分泌される皮脂や汚物などをあさってまた毛穴の中に戻ります。
このように、皮膚の出入りを繰り返すので、毛穴自体が広がってしまいます。
その広がった毛穴に汚れが入り込んでしまうとニキビになります。

Comments are closed.